美月の日々の気持ち

美月の気付いたこと色々

呼び捨てを推進!


ウェブエンジニアなら知っておくべき呼び捨ての3つの法則



飛鳥side

深川(じゃあ今日もジャグ、お願いしてもいいかしら

春風が吹き付けるグラウンドのはしっこ。
野球部の元気な掛け声を聞きながら、ベンチで荷物を整理したり、道具を並べたり、マネージャーのお仕事をちゃんとやってます。

飛鳥(はい!

深川(私はこっちのやっておくから、なぁちゃんと一緒にお願いね

西野(了解です

野球部のマネージャーになってからはや一週間。
もしかしたら、たぶん、きっと...お仕事は出来るようになってきたと思う...。
まだスコアの書き方だってわからないし、ジャグだって一人で運べないけど、前に比べたらちょっとはましになったはず。


西野(じゃあなながスポーツドリンクのほうやるから、飛鳥がお茶やってくれる?

飛鳥(はい、西野先輩

もう先輩たちからはちゃん付けではなく、普通に飛鳥って呼んでもらえるほど仲\xA4
睥匹唎覆辰燭隼廚Α\xA3

西野(別に先輩って付けんくてもええのに

飛鳥(でも、先輩ですよ?

西野(ん〜そやな、野球部には先輩って付けたほうがええけど、マネージャーには付けんくてもええと思うで?ななもまいまいのこと深川先輩って呼んでへんし

確かに、西野先輩は深川先輩はまいまいって呼んでるけど、白石先輩たちには先輩付けで呼んでる。
マネージャーってそんなものなんだろうか。

飛鳥(本当にいいんですか?

西野(うん、マネージャー同士にも礼儀も大切やけど、それよりも近い距離のほうが大切やと思うで?そのほうが野球部も気持ちええと思う

飛鳥(...確かにそうですね

マネージャーが堅苦しいと野球部も気分はそんなに良くないと思う。
でもやっぱり先輩を先輩付けで呼ばないのはなんか申し訳ないというかなんというか...。
私の部活に関する常識というものが先輩を付けないで呼ぶということを拒んでおりまして。

西野(まいまいも怒らんと思うで?む\xA4
靴蹐修里曚Δ⓴遒屐◀泙い泙い詫イ靴い掘△修鵑覆竜い砲垢訖佑任發覆いǂ\xE9

飛鳥(う〜ん...

西野(はい、これからはあだ名か呼び捨てで呼んで、敬語も無しやで?先輩からの頼みや

飛鳥(でも一応年上ですよ?

西野(そんなん一.二年生きてる時間が長いだけやん

その一.二年はかなり長いものだと思うのは私だけでしょうか。
でも先輩からの頼みだもんね、聞くしかないか。

飛鳥(じゃあ...なぁちゃん、これでいいですか?

西野(うん、ありがとう

西野せんぱ...違う、なぁちゃんって、てっきり妹タイプかと思ってたけど、実はそんなことないのかも。
ポンポンと奈々未と比べるとかなり控えめに頭を撫でてくれるなぁちゃんはお姉ちゃんみたい。

西野(今日もいい天気やね、この調子だと夏は暑そう

飛鳥(そうですね、今年は暑くなるみたいですし...わっ!

私は至って普通に返したつもりだったんだけど、なぁちゃんはな
にかが気に食わなかったらしく、むぅとほっぺたを膨らまして私のことを見つめていた。
びっくりしたっていうより、その顔の破壊力に驚いた私は思わず一歩身を引く。

だってさ、可愛かったんだもん。
元から可愛い人がぷく顔なんてやったらそりゃあ可愛いのは知ってたけど、ここまでとは思ってなかったし...。

西野(け、い、ご!使わんって言ったやん

飛鳥(あ、ごめんなさい

西野(もう、また使っとる...。まあいっか、そんな急に言われても無理なもんは無理やもんな

意外と切り替えの早いなぁちゃんと部室に到着。
部室には窓もあるんだけど、いつも閉めているから少し暑くてもわっとした空気が広がる。
これが夏になると、クーラーをつけていないとものの数十分で熱中症になるそうな。
部室、恐ろしい...。

飛鳥(よいしょっ

部室のはしっこにポツンと置いてあるジャグを二つ取って、一つをなぁちゃんに渡し、すぐに部室を出て今度はウォータークーラーへ。
次に、
ジャグに水を入れて、一つはその場に置いて二人で満杯のジャグを部室に運び、また戻ってもう一つのジャグを運ぶ。
これがマネージャーの仕事で一.二を争う辛さで、全身を使うから本当にどこもかしこも痛くなる。

飛鳥(あ〜疲れた〜

ジャグを部室に運び終わったら、いつも通りベンチに倒れ込む。
なぁちゃんも隣でベンチに腰かけてふぅと一息ついてるし、本当に疲れるんですよこれ。

西野(よしっ、じゃあ作って持って行こう

私よりかは体力のあるなぁちゃんはすぐに立ち上がってスポーツドリンクの粉を取り出し始めるので、私もなんとか起き上がってお茶のパックをジャグに放り込む。
そしたらせ〜のでジャグを持ち上げて今度は部室からグラウンドへとジャグを運ぶ。
これが今は一日二回で十分なんだけど、夏とかになるといっぱい飲むから三.四回運ばなきゃいけないらしい。
もちろん全部私が運ぶ訳じゃなくて、なぁちゃんと深川せん...まいまいの二人で行ってくれる時もあるけど、それでもため息は出てしまうもの。